8回にわたり、中学受験グノーブルの国語科の先生による座談会を連載いたします。
-中学受験で伸ばす国語の力-
中学受験の国語の特色や効果的な学習法、グノーブルの指導や特色などについて国語科の先生4名に語っていただきました。(『グノレット』24号掲載「グノーブル 国語講師座談会」より)
第7回 中学受験生の読書について
-グノーブルの教材は深く考えさせる、そして楽しめる文章が多いので、授業を通して読んでいるだけでも入試に向けて十分だと思います。
大澤:好きな本をいっぱい読んでもらえたらいいと思います。入試に出るからとか、そういう観点で選ぶ必要はありません。何か効果を求めて読むのではなく、新しい世界を知るために読んでもらえればいいかなと思っています。
兵頭:保護者の方からおすすめの本はありますか、とよく聞かれますが、特におすすめというものはありません。好きならたくさん読んでもらえたらいいと思いますし、嫌いなら嫌いでグノーブルの教材は深く考えることのできる、そして楽しめる文章が多いので、授業を通して読んでいるだけでも入試に向けて十分対策になると思います。
中にはあまり読書が好きではなかったけれども「前回の授業がすごく楽しかったから、図書館でその本を借りてきたよ」などと話してくれる生徒もいます。授業が積極的な読書のきっかけになっているのだとしたら、それは大変うれしいことです。
高橋:先ほどもありましたが、長い時間活字を読むことができる気力・体力というのは、国語の授業を受けるにしても、入学試験を受けるにしても、鍛えておくに越したことはないと思います。そういった意味では読書をすることはある程度必要なことです。
特に幼い頃から本に親しんでおくことが大事な気がします。その際、読んだ本の内容について大人と会話すると、得られるものがより豊かになると思います。
お子さんがなかなか読書をしようとしないというご相談を保護者の方から受けたときには、親子で同じ本を読むことを勧めています。読んだ内容について親子で会話することで、お子さんの読書に対する意欲を引き出すことができます。どこまで読んだの、と進捗を確かめ合うだけでもお子さんの励みになると思います。
山下:どうやったら幼いうちから自然に活字に親しみ、本をいつも手が伸びる場所に本を置いておくような子になるのかな、ということをよく考えています。
子どもは親を模倣して育つ側面があるので、親が日頃から本を読んでいると自然にそれをまねして、しかもそれに価値があると思い、お父さん、お母さんが読んでいる本を読めるようになりたいなという、ある意味無謀な憧れから読書習慣が始まることもあると思います。ただし、実際は当然様々な家庭事情があるので、なかなか一概にこれが良いです、こうしてくださいとは言えません。
ただし、子どもの感性というものは生まれたときから少しずつつくられていく部分があるので、4年生ぐらいから、突然読書習慣を人為的に強制するというのはとても難しいことだと思っています。
国語講師座談会 出席者のご紹介
大澤 塁・高橋 祥一郎・兵頭 徹治・山下 倫央(中学受験グノーブル国語科)